■時の救世主

「頭痛い……」

裏路地に立っている青年。辺りは真っ暗だ。

「ここどこだよ、おい」

 

ぐにゃ

 

「誰か……踏んじまった」

「痛wwwww痛いwwwww ってココどこですか。あなた誰ですか、と」

「え?俺?名前は三田。三田敏行(みたとしゆき)だけどここがどこかは知らんがな」

「僕は神崎壮太(かんざきそうた)です」

「………………」

「どないしょーwwwww」

「とりあえず表通りに出ようぜ」

 

商店街のような場所だった。

1軒だけ電気が点いている。

「時計屋……のようですね。時計が全部止まっているのは仕様……?」

「仕様って……」

「ごめんくださーい」

「おや、こんな時間に久しいお客さんだなぁ。ようこそ、時計屋へ。これはサービスの時計だからまずおちt(ry」

「変なオヤジ……」

「何か言ったか?」

「いや、なんでもねぇよ……」

「ところで、なんで時計が止まってるんですか?」

「それを解決するのが君たちの役目さ。私は君たちのサポートをするんだよ」

「意味ワカンネwwwwwwwwwww」

「時々意味ワカンネな、神崎は」

神崎は眠そうな形相で三田を見た。

やっぱり意味がわからなかった。

 

「で、サポートしてくれよ」

「あぁ、おk。これはお金だ。100ドル。日本円で1万円ってとこだろう。これで、時計の止まっている謎を解くんだ」

「は。なんで俺らが。見知らぬ2人なのに」

「はは、そのうちわかるから。そして、ヒントだ。『時の休息』では、もう会えないだろうから。さようなら」

店主は消えた。店の電気も消えた。鍵が掛かっていた。

「ちょwwwwwおまwwwwwwwドアあかねwwwwwwwwww」

神田がそう言うとまた元に戻った。

店主も現れた。

「ごめん。魔法をかけてしまったんだ。忘れていた。エネヤジンルステンナリス!これでおk。反対から嫁。さらばだ」

「スリナンテスルンジヤネエ?ヒント?それとも……?」

電話が鳴った。

三田が取った。

『ヒントじゃないよ。ネタだよ』

「意味わかんねぇよ!!」

ガチャリンコ!!!

 

―――アテもなく歩く2人。時は23時38分で止まっている。

「あそこ電気点いてるぜ」

「本当ですね……行ってみましょう」

 

「宿……時の休息?ここじゃね?」

「そのようですね。泊まってみましょうか」

 

「おや……きましたね」

「1泊したいんですけど、いくらですか?」

「1人1泊50ドル」

「ちょwwwwwwww全部じゃねぇかwwwwwwwww」

「ヒソヒソ……(この少年……変ですね)」

「ゴニョゴニョ……(さっきからずっとなんだ。時々変になるから要注意しといて)」

「何言ってんだてめぇら」

眠そうな形相だった。

「意味わかんねー!!」

 

「さて……泊まったはいいけど……」

「どないしょー」

「寝るか」

「いや、待ってください。この部屋何か変です」

「あれじゃね?本棚。壁の前に立ってて回りに何もないじゃねぇか」

「本当ですね……」

神崎はそれを横からタックルした。

もはやそのタックルはアマチュア以上だった。

「開いた……タックル横からしたのに……押したように開いた……」

2人は入ってみた。

「え?はやくね?」

中にいた男はそう言った。

機械がものすごい量並んでいた。

 

「うぉぉぉぉ!!!」

突っ込んできたので神崎が一本背負いをしてみると、ばたんきゅーした。

「(つ……つえぇぇ……)」

 

「なんですか?今の音……って……えーーーーー!!?」

宿屋の人が入ってきてビックリしていた。

「とりあえずこの機械壊そうぜ」

神田はわくわくしてそう言った。

「まぁそうするか。たぶんこれ壊したらおkなんだろ」

「はっはっはー、僕の天下じゃまいかwwwwwwウヒョヒョーwwwwwww」

 

 

気がつくと三田は自分の部屋で起きた。

「(え……?夢……?)」

 

こなぁぁぁぁぁぁぁゆきぃぃぃぃぃぃ

 

「ん?着メロこんなのにしたっけか……あぁ、神崎か。もしもし」

『あ、俺俺。俺だけど』

「詐欺キタコレwwwwwwwwwって意味わからんのがうつってる」

この後発せられた言葉には、三田は驚かずにはいられなかった。

 

 

 

 

『ところで変な夢見なかったか?俺が「wwww」連発してた感じの』

fin

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